ロープの選定の実際
次のような円柱の鋼材を吊角30度で2本吊りするときのワイヤーロープを選定せよ。ただし使用するロープの基本安全荷重は次の表の通り。
ロープの径(mm) |
基本安全荷重(t) |
10 |
0.83 |
12 |
1.2 |
14 |
1.6 |
16 |
2.1 |
18 |
2.7 |
20 |
3.3 |
22 |
4.0 |
24 |
4.8 |
26 |
5.6 |
28 |
6.5 |
計算:
(1) 荷の重量目測:自分の指の幅(例えば約22cm)やA4用紙(約30×21cm)の知識を持って、円柱のサイズを測る。
直径30cm、長さ150cmであるとすると、鋼材の比重を7.8として、質量=3.14×0.15×0.15×1.5×7.8=0.83(t)
(2) 2本吊で吊角30度の場合は、張力が1.04倍となるので1本あたりには0.83×1.04÷2=0.43(t)。
(3) 安全係数6(実際の破断荷重の6分の1で吊る)なので、0.43×6=2.58(t)が吊れるワイヤーロープは、表から18mm径以上となる。
(4) このロープを目測で選定する。の異型物についても、重量目測とワイヤーロープの選定を行う。